一人でも多くのシングルマザーが働くことができるように
～よりそいながら、仕事さがしを支援する～

大阪マザーズハローワークは、シングルマザーはもちろん、子育て中の方とすべての女性の方の仕事さがしをサポートしています。常に、7,000件以上の大阪府内の求人の展示や「女性に人気の職種」ファイルや「仕事と子育てが両立しやすい求人」コーナーなどを設け、子育て中の方が仕事を探しやすい工夫をしています。「面接対策」、「応募書類作成」などのセミナ―、企業に参加していただく就職面接会も実施しています。子どもを連れてお越しいただいても、ゆっくり仕事さがしをしてもらえるよう、お子様を見守る「安全サポートスタッフ」も配置しています。

「仕事がなかなか決まらない」と相談される方には、カウンセリングを実施し、希望条件を整理しながら、キャリアの棚おろしをします。シングルマザーであれば、子どもの状況、子育てへの支援者の有無など、仕事と子育てをどう両立するかなどを詳細にヒアリングし、企業とのマッチングを考えます。産業カウンセラーやキャリアカウンセラーなどの資格を持つなど経験豊かなスタッフが相談に応じています。豊中市には千里中央にハローワークプラザ千里マザーズコーナーがあり、同様の支援をしています。

シングルマザーをはじめ就職を希望する方に仕事についてもらうためには、ご本人の意欲や仕事に対する姿勢、強みなどを企業に伝えていくことが大切です。

国の制度としては、母子家庭の母等を雇用した事業主に対する助成金制度（「特定求職者雇用開発助成金」）や母子家庭の母等を一定期間試行雇用した事業主に対する奨励金制度があり、これらの制度を活用されている事業主の方もおられます(一定の支給要件等があります)。［(平成24年度特定求職者雇用開発助成金（母子家庭の母等）支給件数1,940件(大阪労働局)］

大阪マザーズハローワーク独自の取り組みとして、今年度から「ハローマザー企業」を募集しています。「ハローマザー企業」とは、「勤務時間、勤務日数等を柔軟に設定できる」、「残業や土日祝の休みに配慮できる」、「託児施設がある」など仕事と子育ての両立に理解のある企業で、現在20社が登録しています。「ハローマザー企業」を募集する中で、企業からは「出産後も働き続けてもらうためには、会社としてどのようなサポートが必要だろうか」という相談も寄せられるようになりました。

企業の考えを伝えることも大切です。平成25年8月に会社からアンケートをとり、「～働くママたちへ～アンケートから見る153社の企業が望むモノ」という冊子を作成し、配付しています。「応募する前に準備してほしいこと」、「子育てをしている従業員の評価する（した）こと」や、企業からママたちへの励ましのエールなど、就職活動の参考となる情報をまとめました。

シングルマザーは働く意欲が高くても、働く時間に制限がある、残業ができない、子育てのサポートがない、生活を支える賃金の問題など多くの障壁があると思います。それを乗り越えるのは容易なことではありませんが、実際にシングルマザーが就職したケースはたくさんあるので、あきらめることはありません。

40歳代前半のシングルマザーが就職できたケースを紹介します。初めて相談にきた時は夫がいましたが、その後離婚し、子供を扶養するために、パートタイムではなくフルタイムの仕事を希望。1年間の求職活動ののち、正社員の事務職として採用が決まりました。彼女はとても意欲のある人で、1年間あきらめることなく、多いときには3日に1回は来所していました。私たちは仕事さがしはもちろん、気持ちの上でのサポートもしていきました。

シングルマザーの場合、希望に合った求人がなかなか見つからないことも多いかと思います。そのようなときは、希望条件の中からゆずれるもの、ゆずれないものを考えながら、企業の条件と歩み寄ることが大切だと思います。自分では「職業経験が短い」など不利だと思っていても、やる気や仕事に対する姿勢など自己PRできるものを見つけていくことができます。迷ったり困ったりしたら、遠慮なく相談してください。一人ひとりの置かれた状況に応じ、寄り添いながら一緒に仕事さがしをしていきたいと思います。一人でも多くの方が一日でも早く就職できるよう職員一同、全力でサポートしますので、是非ご利用ください。